いわて遠野かやぶき士技能評価
いわて遠野かやぶき士創設までの流れ
遠野物語発刊100周年を迎え、遠野市は県外各地から注目されている。
「永遠のふるさと遠野」は日本の原風景といった景観や文化、人の心が息づいている。
そんな「貴重な財産を後世に伝える。」
それが今を生きる我々の使命ではないだろうか-。
遠野職業訓練協会は、長年職人育成を通じ、遠野市に残る文化の伝承や技術の継承に取り組んできた。
特に遠野のシンボル「かやぶき屋根文化」は、職人の減少により技術の継承が急務となっていた。
「かやぶきの風景を遠野の職人と遠野の材料だけで守りたい―」。
その思いを胸に取り組み続けた。
そして2010年、資格制度「岩手県認定技能評価いわて遠野かやぶき士」の創設に着手。
新たな取り組みをスタートさせた。
かやぶき屋根はその地方により葺き方が異なり、熟練した職人でもその「癖」を習得することは困難を極める。
しかしその確かな技術を習得し、10年のキャリアを持ってしてもその技術は目に見えない「経験」でしかなかった。
「後世に確かな技術を継承するにあたって、経験の継承でいいのか。」
遠野職業訓練協会はかやぶき職人の技術を資格制度として基準化できないかと考えた。
それはもちろん後世に継承するためでもあったが、長年経験を積んだ職人に対し、敬意を表したいという制度でもあった。
「あなたはすばらしい技能士である」と。
その誇らしき名称、それが「いわて遠野かやぶき士」である。
⇒遠野市広報に掲載された特集はこちらからご覧いただけます。
いわて遠野かやぶき士技能評価について
岩手県が創設した「技能評価認定制度」に基づき、かやぶき施行の技能及び知識等に関する技能評価を行うものです。
この技能評価に合格すると、岩手県知事が認定した技能評価である旨の合格証書を受けることができます。
⇒岩手県技能評価認定制度についてはこちらをご覧ください。
実施要綱
- 受付期間:1月下旬~2月上旬
- 学科試験:3月上旬
- 実技試験:3月下旬
受験手数料
- 学科:3,000円(※1級・2級共通)
- 1級実技:18,000円
- 2級実技:12,000円
実施区分及び要求される知識、技能、受験資格について
区分 | 要求される知識及び技能 | 受検資格 |
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1級 | かやぶき屋根の構造を把握し、かやの性質を理解し、屋根全体を施工できる知識と技能を持つ。 | 当該職種に関し、5年以上の実務経験を有する者 遠野高等職業訓練校の実施するかやぶき科(認定職業訓練)を延べ500時間以上受講した者 当該技能評価2級を合格後1年以上経過した者 |
2級 | かやぶき屋根の基本的な構造を把握し、軒付けや平ぶき等ができる。 | 当該職種に関し2年以上の実務経験を有する者。 遠野高等職業訓練校の実施するかやぶき科(認定職業訓練)を延べ250時間以上受講した者。 |
試験会場及び問合せ先
遠野高等職業訓練校(遠野職業訓練協会)
〒028-0502 岩手県遠野市青笹町中沢8-1-8
TEL:0198-62-6310 ・ FAX:0198-62-6366
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